社会言語科学会講習会2025春:特徴ある言語データの分析手法を体験する
趣旨
社会言語科学の研究では,会話・マルチモーダルデータ,統計データ,言語コーパスなどのさまざまなデータが用いられます.そうした中,今回は「特徴ある言語データ」ということで,SNSなどのソーシャルメディアのデータとインタビューデータという,素材や構造に特徴のある言語データを対象とします.
まず,SNSなどのソーシャルメディアデータは,その文法的・語彙的な特徴から社会言語学的属性を焦点とした分析,現代社会の構造の分析など,さまざまな分野・観点からの分析のための豊かなリソースですが,データ収集やクリーニングなど,複数の手順・手法の地道な組み合わせによって,はじめて信頼性の高い分析が可能になります.
他方,インタビューデータについては,対象者の経験をその個別性や主観性も失うことなく体系的に捉える分析が求められます.近年では語られた人生の出来事をその時系列的な特徴に着目して整理していく手法であるTEA(複線経路等至性アプローチ)が注目されていますが,この手法を実習形式で学習できる機会はまだ限られています.
そこで,今回はこれらの分析手法を初歩から学習できる2つのコースを用意しました.ご希望のコース1つを選んでご参加ください.
ただ,どちらのコースを選んでいただいた方にも,両コースの分かりやすい入門講義を受講していただけるようにすると共に,両コースの参加者の皆様が互いに交流できる時間帯も多く設けたいと考えています.
いずれのコースにつきましても,各参加者にノートパソコンなどをご持参いただくことを予定しています.難しい方はお申し込み時などにお早めにご相談ください.また,お申し込み後,当日までの間に,各参加者の興味関心などをお聞きする事前アンケートなどを依頼させていただく場合もありますことを,あらかじめご了解ください.
コースと講師
- コース①:ソーシャルメディア分析
講師:白土由佳先生(文教大学)https://researchmap.jp/yuca
『はじめてのソーシャルメディア論』(三和書籍,2024) - コース②:TEAを用いたインタビューデータの分析
講師:安田裕子先生(立命館大学)https://www.ritsumei.ac.jp/psy/teacher/yasuda/
『TEA 理論編:複線径路等至性アプローチの基礎を学ぶ』(新曜社,2015)など
※各コースには数名の事業委員が実習補助として加わり,参加者の理解度などに応じてきめ細かな対応をさせていただく予定です.
日時・場所
2025年3月21日 (金) 午後 ~ 23日 (日) 午前
早稲田大学本庄セミナーハウス(埼玉県本庄市栗崎214)
https://www.waseda.jp/inst/student/facility/seminar/facility/honjo
各日のスケジュール
※コース別の時間帯につきましてはコース毎に異なる可能性があります.
- 1日目(3/21)13:00現地集合,13:30開始
- 両コース共通:全体説明,各コースの概要紹介
- コース別:入門講義,個人実習①
- 18:00終了.以降,夕食と懇親会
- 2日目(3/22)9:00 各コース開始
- 午前:個人実習②
- 午後:班別実習①
- 18:00終了.以降,夕食と懇親会,個別・班別自主学習
- 3日目(3/23)9:00 各コース開始
- コース別・班別:各班発表のための最終確認
- 両コース共通:各班の成果発表
- 12:00解散
定員
各コース15名(先着順)
参加費(宿泊費,朝食・夕食代,懇親会費も含む.昼食代は含まない)
一般会員30,000円 一般非会員35,000円 学生会員15,000円 学生非会員20,000円
受講に必要なもの
- ノートパソコン
- 分析用データ(コースにより,ご準備いただけないかを相談させていただく場合がある)
参加申込期間
2025年1月17日(金)~2月20日(木)
参加申込方法
<先着順>とします.こちらのページからお申し込みください.
https://forms.gle/uN3FmHAJfmBUNFSf6
- お申し込み後に社会言語科学会事業委員会(jass.seminar[at]gmail.com)よりメールにて参加承認のご連絡をいたします.
- 領収書は申込時に希望された方のみお渡しします(会場で手渡しか終了後にメールで送付).
- 定員に達した場合には社会言語科学会のHPや会員ML等でお知らせいたします.定員以降の申込分はキャンセル待ちとさせていただきます.
問い合わせ先
ご不明な点がありましたら,社会言語科学会事業委員会(jass.seminar[at]gmail.com)宛にお問い合わせください.